Emanuel Swedenborg (1688~1772)
18世紀、北欧スウェーデンの科学者・鉱山技師・政治家・神学者。
科学者として、カント、ラプラスに先んじる星雲仮説の提唱、航空機の原型の設計、先駆的な脳研究などの業績を残す。終身貴族院議員として、母国の鉱山業の発展に尽力。
後半生は、啓示を受けたとの自覚のもとに聖書研究に没頭、『天界の秘義』『真のキリスト教』など約30巻の宗教著作群を出版して、キリスト教を革新。ゲーテ、バルザック、ブレイク、エマソン、ユング、エリアーデ、ヘレン・ケラーを含む多くの人々に影響を及ぼす。
鈴木大拙博士による紹介以来、日本でも多くの信奉者、読者を得る。特に1988年に生誕300年を迎えて以降、その壮大なスケールの宗教思想が新世紀への展望を開くものとして各方面から熱い視線を浴びている。
Swedenborgの呼び方
Swedenborgという名前は、彼の祖国である「スウェーデン」に由来するものではない。SWEDは「焼かれた土地」を、ENは定冠詞を、BORGは「城」をそれぞれ意味している。
発音は、スウェーデン語で「スヴェイデンボーリ」(『固有名詞英語発音辞典』三省堂)と発音される。しかし日本では「スエデンボルグ」「スウェーデンボルグ」「スヴェーデンボルイ」「スヴェーデンボリ」など、確認できるだけでも10通り以上の読み方で呼ばれており、統一されていない。
JSAでは「スウェーデンボルグ」と呼んでいる。